INTERVIEW
1977年 東京生まれ

1999年 文化服装学院卒業
COMMEdesGARCONS,Zucca,UNDERCOVERなど
国内のモードをメインにしたテキスタイル会社ギルドワークで8年間勤め、
同時にNGAP(洋服から家具、内装までやるアーティスト)にてアシスタントを務める。

2007年春、自身のブランドFACETASM始動。
FACETASM
2010 SPRING & SUMMER COLLECTION

「INTO」
シーズンキーワードは、「刺青」、「蝶々」、「クラッシュデニム」


「刺青」
和衣装を専門とする刺繍職人に刺青モチーフを制作依頼
洋服に合う薄さや強さを追求しながら刺す行為として刺青を刺繍で表現


「蝶々」
マクロレンズで蝶の羽をクローズアップさせ鱗粉や毛、模様の細部を複写撮影通常の視覚以上のディテールをテキスタイルに表現


「クラッシュデニム」
美しいものと相反する壊れている色気をデニムのダメージやリペアをス キャンし拡大拡小などを繰り返し組み合わせることで表現

今の東京に必要と感じる気分は、『SEXY』

映画「INTO THE WILD」の主人公クリストファー・マッカンドレスのような、また、ガス・ヴァン・サントの映画に出てくるアメリカンユースが日常に着ているような、そんなスタイルが今回のイメージ。

特徴のない誰もが着ているマウンテンパーカー、サイズの 合っていない大きすぎるパンツ、スタジャン、軍物のパンツ、派手なネイティブ柄のセーター、似合っていないライダースジャケット、これ見よがしに着ているボーイフレンドのトレーナー、こっそり借りてきた母親の高価なジャケット、ボロボロのデニムパンツ。

東京の街を蝶のマウンテンパーカーに身を包み、スケートボードやグラフィティーをしている少年たちの姿を、蝶が花から花へと受粉をしながら美しく飛び廻るその姿と重ね、また、人生のさまざまな思いや希望が刻まれた刺青と、ボロボロになっても自分だけに特別な意味があり履き 続けられる大事な価値あるモノを持つ若者から感じることのできる、「今」の美しさや色気を、あえて普遍的な美しさを持つ定番アイテムに落とし込むことで新たな作品 として生み出しました。

「死からの再生」を意味する蝶に今の東京から生まれるべきファッションを投影しました。
今、東京のネクストジェネレーションブランドとして話題になり、独自のスタンスでクリエイティビティを発揮する"FACETASM"。
その"FACETASM"が、2010' SPRING/SUMMER コレクションと共にST COMPANYの3店舗を4日間回り、"TOUR"した。
"FACETASM"のデザイナー落合氏がその"TOUR"を終えた感想を語る。
── 今回の"TOUR"を終えてどうでしたか?

「まず一言でいうと、感動しました。
今回はST COMPANYの3店舗に回ったので、各ショップのスタッフの人柄、個性がそれぞれの店を作り上げて、お店に来ているお客様もそのスタッフ達の個性に魅了されている事が分かりました。ST COMPANYのスタッフのファンになりましたね。」




── 落合さんも一緒になってお客様へのコーディネイト提案をしましたが感想は?

「すごく楽しかったです。
実際にFACETASMを着ているたくさんの人と会うのは初めてだったので、テンションあがりました。
皆それぞれ違う着方、それぞれの個性で洋服を楽しんでいるのがすごく良かったし、実際に皆様の日常のワードローブとして活躍している事が本当に嬉しかった。
皆様に新作の紹介をするときには、自分の私物のシューズやベルト等の小物をコーディネイトに入れていろんなFACETASMのコーディネイトを話し合えて楽しかったですね。
今回の新作コレクションを試着して、今までと違ったスタイルの服に目覚めた方もいて、新たなファションの発見になった事はとても意義のあることだと感じています。」




── 今回の"TOUR"の主旨は、「お客様」「STスタッフ」「デザイナー」の3方が洋服を通じて、いろんな話ができて楽しめる場所を作りたいと思っていました。その点はどうでしたか?

「ブランドを開始してから初めての経験で、いろんな事を発見する事ができました。
今後変なものは絶対作れないと思ったし、いい意味でプレッシャーを感じましたね。
実際にFACETASMを着ている方のリアルな意見も聞けて、その事は今後の服作りに反映されるはずです。
ブランドを始めて初期からお付き合いのあるST COMPANYのスタッフの方たち、お客様と長い時間を共にした事もとてもいい経験になりました。
今回来てくれたお客様のことは忘れないでしょう。」




── 今回のイベント用にST COMPANYの特別アイテムを製作してもらいますが、このような特別アイテム、コラボアイテムに関してはどうお考えですか?

「私達のことを信じて下さった上でのご提案でしたので、とても嬉しく感じます。
今回購入して下さった方々にとって、いつか宝物になっていただけるように、私達も頑張りたいです。
とってもレアアイテムになる筈ですので!




── 巷では「ファストファッション」が騒がれています。ST COMPANYでは、その逆の方向を目指していますが、今のファッションの流れについてどう思いますか?

「別の舞台だと思っています。語ることは特にはありません。
『今』という時代はある意味、良い時代だと感じます。
それは、このモノがあふれている世の中で多くのモノが淘汰され、本当に面白いモノだけが残っていくと信じているからです。
信じている人は沢山いるはずですし、わかる人はわかる。わからない人はこれからもわからない。
そして、『わかる人』がST COMPANYにはお客様や、スタッフの方々、あんなに沢山いらっしゃいました。」




── FACETASMを初めて見た時に他のファッションブランドにはないMIX感というか、色々なカルチャーが混ざり合ったイメージがありました。今後ブランドを展開するにあたり何か重用視することはありますか?

「こだわりを持たない事です。こだわりは視野を狭くさせます。服って楽しい、と思ってもらう事が大事だと感じます。」



── 今後の展開は?

「2010年は、色々なプロジェクトが進行していますが、そのプロジェクトの第1弾が無事に大成功をおさめた事は今期のFACETASMのいい走りだしになります。
そして、近い将来インスタレーションでのコレクション発表に移行していく予定です。
インスタレーションでの発表が満足できるようになったら、ランウェイショーをやりたいですね。」




── 最後に一言。

「ST COMPANYのスタッフ、ご来店されたお客様に感謝しています。 今回来てくれた方たちをもっともっといい笑顔にしたいと思っています。 今後はそんな洋服作りをしていきたいです。」